PR Planner - Hina
こんにちは、勝永です。
10期に入り、一発目の記事はSNSについて今後どうなっていくのかをInstagramの機能アップデートから読み取り予測してみようと思います。
この記事の結論としては、普段使用しているSNSという広義を指す”ワード”では今後新しいプラットフォームは出てこないと予測しています。
理由としてはInstagramがSNSという言葉とは少し違ったニュアンスのプラットフォームに変化している背景があります。
また、Instagramの進化によって私達に与える一番の影響は商品購入UX(ユーザーエクスペリエンス)の変化だと考えています。
あくまで予測なので「へ~」くらいのテンションで読んで頂けると嬉しいです。
- 良いと思う機能は自ら全て実装
- 発見に追加された「ショップ(Shop)」タブ
- ショッピング機能の利用要件を改訂
- ライブ配信型投げ銭機能の「バッジ」
- フェイスブックの暗号資産「Libra(リブラ)」
- Instagramの次のSNSは
目次
良いと思う機能は自ら全て実装
2016年8月に登場したストーリーズ(Stories)機能。今やInstagramを毎日使う人の7割が使用している機能です。
登場した時は「24時間で消えるだと…これまでオシャレとテキストにこだわり抜いて全然いいねが付かなかったフィード投稿は何だったんだ」という気持ちになった事を思い出します。
スナップチャットの買収と拒否
実はInstagram社はスタート2 年目のスナップチャットを「30 億ドル(約3,000 億円)で買収したい」と提案していました。
当時スナップチャットが実装していた機能としては、「24時間で消える動画」、「縦動画」、「送った写真は相手のもとから10 秒以内に消える」等。
あれ?と思いませんか。そうです、今Instagramで当たり前に使用されている機能はもともとはスナップチャットに搭載されていた機能です。
これはスナップチャット社がInstagram社の買収を拒否した事により、徹底的なコピー機能が実装されたと言われています。
この一連の流れから読み取れる事としては、新しい機能を搭載されたSNSが出てきても買収される可能性が高く、戦いに勝つには資本力で上回るか天才的な技術、または開発スピードが求められます。
Instagramが伸びている、伸び続ける、また競合がなかなか出てこない理由はこういった背景にあると考えます。
発見に追加された「ショップ(Shop)」タブ
2020年7月に追加された新しい機能「ショップ(Shop)」タブ。
これまで”個人アカウント”や”企業アカウント”を経由しての商品購入導線だったものが、この機能の登場によって直接的に商品を閲覧できる、よりコマースに寄ったプラットフォームとなりました。
SHOP NOWとのシナジー
ショップ(Shop)タブの登場により2018年に実装された機能「SHOP NOW(ショップナウ)」の利用を加速させ、新しいユーザー体験に繋がる変化が見受けられました。
Instagramではクリエイターの投稿で誘発された衝動的な購入体験を提供していましたが、ショップ(Shop)タブの登場によってユーザーの購入導線がどのように変化していくのか注目したいポイントです。
Amazonのような膨大な商品を扱うコマースと、どのようなポジショニングで共存していくのか興味がわいています。
ショッピング機能の利用要件を改訂
2020年7月9日にInstagramショッピング機能の導入に必要な要件の改訂が行われました。
改訂理由はオリジナルグッズを販売したいミュージシャンやファッション雑誌、プロデュースした化粧品を売りたいインフルエンサーの方がショッピング機能を使えるようにするためとの事です。
ショップ(Shop)タブの登場と合わせて、SHOP NOW利用要件の緩和を行った事でプラットフォームのコマース化への力の入れ方が伝わります。
IGTV広告の収益還元
Youtubeではお馴染みのクリエイターが作成した動画に対して広告費用の収益還元を行う仕組みがついにInstagramでも実装されると話題となりました。
また、メディアでは「広告収入の55%を配信者に還元する」という報道もあり、IGTVで収益化が行える事によりクリエイターに対してコンテンツ制作を促しプラットフォームを活性化させていく動きが見受けられます。これはユーザーが自らコンテンツを作っていくUGC(User Generated Content)の幅を広げるきっかけになりそうです。
バイトダンス社が提供するTikTokやYoutubeの動画視聴時間の伸び率や、5G回線の開通を見込んでいると考えます。
Facebookを収益化
Facebookでは既に収益化が始まっていて、動画に表示して収益を得ることができる「インストリーム広告」や、ページにサブスクリプションコンテンツを作成する「ファンサブスクリプション」、またブランドとのタイアップ投稿による収益化「ブランドコラボマネージャ」等の機能がページからの申請で利用可能となっています。
ライブ配信型投げ銭機能の「バッジ」
(参照画像:Instagram)
2020年10月20日に試験的に日本でも開始された、ライブ配信に対して”投げ銭”が出来る機能「バッジ」。
お気に入りのクリエイターのライブ配信に対して投げ銭を行うバッジは120円・250円・610円と投げ銭ができる金額が用意されているようです。
まったく新しいライブ配信
投げ銭機能の登場でクリエイターがこれまでとは違ったライブ配信を行っていく事が予想され、課金額に応じたコミュニケーションやクリエイターのライブ配信をユーザーと一緒にリアルタイムに作っていく事等が増えてくると思います。
バッジと聞くと著名人等が認証マークとしてアイコンの横に付けれる青と白で構成されるチェックマークを連想するので、ややこしい名前にしたなと思っています。(笑)
バッジ機能が浸透してきた頃にShop機能を兼ね備えたライブ配信コマースが登場すると考えます。これは現段階で可能なライブ配信から商品URLへリンクさせる方法では無く、ライブ配信中にカートに商品を入れて購入することが出来る機能を指し、Instagram内で購入が完結するCheckout 機能とライブ配信のMixのような機能が出ると考えています。
フェイスブックの暗号資産「Libra(リブラ)」
2019年6月18日にFacebook社が発表したブロックチェーンベースの暗号資産(仮想通貨)「Libra(リブラ)」。
FacebookがLibra協会(リブラ・アソシエーション)という団体を立ち上げてブロックチェーンを起用したステーブルコインの開発を支援するというニュースは世間を驚かせました。これは2020年1月時点で約24億9,800万人の登録者数を誇るプラットフォームやその他利用者が多い会社等(計28社が参画)が通貨を発行する事になるので、流通量はドルやユーロのように世界で使用されている通貨のステーブルコインとなります。(複雑な仕組みなので詳細はGoogle検索してください!笑)
Shop機能を保有し、コマースやライブ配信型投げ銭機能、またIGTVのクリエイターへの広告収益還元と、どんどんお金を生み出す仕組みをアップデートしているInstagramとのシナジーが今後どのように生まれるか非常に楽しみです。
Instagramの次のSNSは
Instagramがショッピング機能の利用要件改訂やショップ(Shop)タブの発見への追加等で、コマース事業への力の入れ方が大きくなってきている事をこれまで記載してきました。
記事のまとめとして、冒頭で記載している「Instagramの次のSNSは」は「Instagram commerce」になると考えます。
これは2005年に登場した「Social commerce」という言葉をInstagramに捩っています。
これからの動向としてInstagram commerceはAmazonやzozotownのように商品購入する際のプラットフォームの選択肢の1つとなり、これまでの「商品やブランド」を目的としたショッピング体験では無く「人」を目的としたショッピング体験へと変化していくと考えています。
例を挙げると「エルメスのリップスティック」や「シャネルのバッグ」のようにブランド名ありきの商品となっている物が、「○○というインフルエンサーがつけているリップスティック」という人が先にくる形になると予想しています。
衝動的な購入体験×商品購入UXの変化
「バッグが欲しいからシャネルに行こう」が「バックが欲しいからお気に入りのインフルエンサーのアカウントを見に行こう」となり、コマースサイトも”○○インフルエンサーページ”というこれまでブランドページだったものが”人”主体のページに変化していくのではないでしょうか。
Instagram経済圏
IGTV広告の収益還元やライブ配信型投げ銭機能の「バッジ」の登場によってクリエイターがInstagram内でお金を稼ぐようになり、物を購入し、価値の交換は独自の通貨で行われるというInstagram経済圏が出来上がり、SNSという広義を指す”ワード”から次のステップへと進もうとしていると考えます。
Mint’zplanningではSNSの変化に合わせて、対応サービスの拡大をしていますのでどのような事でもお気軽にお問合せ下さい。
企業様からもよく「○○のデータは取れますか」というお問合せを頂き、検索しても一覧化されているものが無かったのでまとめましたので、是非ご活用頂ければと思います!
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